古民家カフェ蓮月の輪島です。
このたび蓮月が「第1回大田区景観まちづくり賞」をいただくことになり、5月25日、大田区民ホールアプリコで行われた表彰式に参加してまいりました。
僕は袴姿で、スタッフは華やかな着物姿で、いざ表彰式へ!
大田区長から表彰状を授与していただきました。
受賞者スピーチではちょっと緊張してしまい、蓮月で撮影された映画『ふきげんな過去』のことを話せませんでしたが、あとで区長直々に紹介していただき大変ありがたかったです。
『ふきげんな過去』
6/25(土)新宿テアトルほか全国公開
主演:小泉今日子 二階堂ふみ
(C)『ふきげんな過去』製作委員会
大田区景観まちづくり賞は、2つの部門に分かれています。
建築物や街並みといった〈モノ〉を対象とした「街並み景観部門」と、団体などが取り組む〈活動〉を対象とした「景観づくり活動部門」です。
昭和初期の木造建築である蓮月は、「街並み景観部門」での受賞です。
ただし、建物単体の貴重さだけではなく、ご近所も含めた池上本門寺周辺の地域全体の景観形成、また地域コミュニティの場としても期待されたことが、表彰の理由だということでした。
蓮月を古い建物としてただ保持するだけではなく、活気ある生きた場として活かし、地域の人々へどのような貢献ができるか?
それは蓮月を運営する僕自身の今後の課題でもあり、今回、大変考えさせられる受賞となりました。
「街並み景観部門」を受賞したのは、蓮月のほかに以下の4つです。
★桂川精螺の工場建築
ドラマ「下町ロケット」の佃製作所のロケ地としても有名な、多摩川沿いの工場建築。
いまにもロケットが飛び立ちそうな鉄塔の看板に目を奪われます。
★ヤマトグループ 羽田クロノゲート
こちらは巨大な物流ターミナル。
クロノゲートの名前は、ギリシア神話の時間の神「クロノス」と、門を意味する「ゲート」を合わせた造語だそう。
一般の人も見学できるコースがあるということなので、今度ぜひ遊びに行ってみたいと思います。
★紅葉通り
1923年の関東大震災の復興事業として開発された住宅地だそうです。
モミジの並木は季節ごとに違った表情を見せてくれそう。
生活の中で、毎日通る道にこんなみどりがあるのはいいですよね。
★小池の風景と住宅地
小池公園は、子どもから大人まで、みんなにとっての大切な憩いの場。
小池を囲む斜面に住宅地があり、独特のすてきな景観を形成しているそうです。
ここも行ってみたいなあ。
「景観づくり活動部門」を受賞したのは、以下の2つです。
★洗足池及び周辺地区における環境保護・育成活動
洗足池には、先日「春宵の響」という演奏会を見に行きました。
周辺を散歩しながらとても心地よく過ごせたのは、このような活動のおかげなんですね。
★池上6・7丁目、東矢口周辺の花とみどりのコミュニティ活動
会員の方々が無理せず楽しみながら、かつ精力的に植栽の手入れに取り組まれているそうです。
美しい景観をつくると同時に、地域の人々と繋がることもできる、すばらしい活動だと思いました。
表彰式後に行われたシンポジウムでも総括されていましたが、今回の賞の対象となった〈モノ〉と〈活動〉、この2つはコインの裏表で、建築や街並みにはそこに生きる人々の関わりや交流がもちろん欠かせないし、また地域の人々の活動のおかげで魅力的な景観や居心地のよい街並みがつくられているんだな、とあらためて感じました。
「受賞おめでとうございます」と多くの方に声をかけていただき、89年の蓮月の歴史の中でたった1年前に関わりだした僕が代表づらして表彰状をもらうなんて、少し気の引ける思いもあったのですが、これからも地域の人々やスタッフのみんなと一緒にもっと蓮月を盛り上げていきたい!! という気持ちがさらに強まりました。
ありがとうございました!
これからも蓮月をよろしくお願いします!